陶器に限らずどんな品物にも言えることですが、高価買取の対象となるのは新品未使用で箱が付属しているものです。 特に茶碗や皿は口を付けるものですから、一度使用されただけでも価値は大幅に下がってしまいます。 ところがそれは一般的な食器の話であって、骨董品に分類されるような陶器の場合は古ければ古いほど価値は上がりますし、中古でも歴史上の人物が愛用していた陶器となれば、数百万円の値が付くこともあります。 しかし、これらは箱が付属している状態であればこそで、箱なしの場合はやはり減額の対象となってしまいます。 なぜそんなに箱が重要なのかと言うと、陶器は通常桐や杉の箱に入っており、その箱の蓋には作品名や作者の署名、鑑定家が価値を保証する箱書、所有者の記録などが書かれています。箱自体が鑑定書の役割を果たしているわけですね。 箱は本物を用意し、中身は贋作にすり替えるといった詐欺もあるので、いかに箱が重要かわかると思います。 でも箱はあくまで真贋を見極める上で必要な物というだけで、本当に重要なのは中身の陶器です。なので、もし箱を処分してしまったとしても諦めず、その陶器の価値をしっかり鑑定してくれる業者に依頼すれば納得のいく査定額を提示してもらえるでしょう。
陶器は産地や陶芸家、そして古美術的価値かあるかどうかで価値が大きく変わってきます。特に骨董品に分類されるような陶器の場合、欲しいと思った人は金額に糸目はつけませんので、正確な買取相場というものは存在しないと言えます。 そのため、おおよその買取相場を知りたい場合は、いくつかの買取業者に査定を依頼し、見積もり比較することをおすすめします。 ただし、2社だけだと同じような査定結果になってしまうこともあるので、より高く売るためには面倒ですが、5社ぐらいから見積もりを取るようにしましょう。
焼き物といえば「陶磁器」と一般的に呼ばれていますが、実は陶磁器は土を練り固めて焼き上げた物の総称であって、陶器と磁器はそもそも原料から異なります。 ではこの2つの違いは何なのか?こちらでは、陶器と磁器の違いについてご紹介していきます。 陶器陶器は陶土と呼ばれる粘土が主な原料となります。主成分が土なので「土もの」とも呼ばれます。 800度~1250度の温度で焼き上げ、仕上がりは厚みのある柔らかで素朴な風合いを醸し出します。 叩くとコンコンと低くて鈍い音が鳴り、表面は粗めなのが特徴。白、赤、黒、青、緑など多様な色があります。 磁器磁器は陶石と呼ばれる岩石を粉状にし、粘土と混ぜたものが主な原料となります。主成分が石なので「石もの」とも呼ばれます。 こちらは耐火性が強いため、陶器よりも高い1200度~1400度の温度で焼き上げます。 仕上がりは薄く丈夫で、洗練されたなめらかな美しさがあります。 叩くとキンキンと金属のような高い音が鳴り、表面はツルツルなのが特徴。色はほぼ白色しかありません。 陶器は唐津焼などの和食器に多く見られますね。陶器は熱伝導率が低いため、熱しにくく冷めにくいといった特徴があります。そのため熱いお茶を注いでも茶碗に熱が伝わらず、手で直に持って飲めます。 一方で磁器はマイセンなどの洋食器に多く見られます。陶器とは反対に熱伝導率が高いため、熱しやすく冷めやすいといった特徴があります。 磁器製のカップに取っ手が付いている物が多いのは、恐らくこの理由からでしょう。
陶器は隙間が多い構造上吸水性が高く、乾燥が不十分だったり長年押入れに仕舞い込んでいたりすると、水分を含んでカビが生えてしまうことがあります。また、柔らかい素材のため欠けてしまうこともあるでしょう。 せっかく有名作家の高価な作品であっても、こうなってしまうと価値は半減してしまいますので、陶器の処分を考えているならば、劣化しないうちに早めに売却することをおすすめします。 使用済みでシミが付着しているから、箱を無くしたからといって諦めずに、まずは骨董品の鑑定もできる食器買取業者で無料査定してみると良いでしょう。 もちろん、傷みのない美品の状態であれば高価買取に繋がる可能性があるので、そのような場合は必ず複数の業者から見積もりを取るようにしましょう。