「輪島塗」という言葉を皆さんはお聞きしたことがありますか? 漆器の中でも、昔から日本人に馴染み深く多くの方が一度は耳にしたことがあると思います。そんな輪島塗の歴史について簡単に振り返ってみましょう。 遡ること、平安時代。その時代に執筆されたとして有名な「今昔物語」において輪島と漆器が関係する文章が記載されています。このことから輪島塗は古くから、伝わる伝統的な漆器であることがわかりますね。 現在、輪島塗として確認できている最古のものは石川県輪島市に重蔵神社と呼ばれる神社があり、その中にある「朱塗扉」です。 そして、現代のような輪島塗として技術が確立したのは江戸時代前期と言われています。江戸時代から堅牢でありつつその優美さから日本全国で高い評判を得ており、今でも輪島塗は多くの人を魅了し続けています。
では、輪島塗は他の漆器を比べて何がすごいのか?実は先ほども簡単にお伝えした「堅牢さ」が最も輪島塗を代表とする魅力の1つと言えるでしょう。上塗りという製作段階の前に厚手の木材に、生漆と米糊を混ぜ合わせたものを使用して布を貼り付けます。 さらにその上から何度も生漆や珪藻土を混ぜ合わせた下地を塗り重ねることで、何十年も使い続けることができるほどの強度を作り出すことができます。
そんな輪島塗はどのくらい価値があり、またどの部分が買取時の査定に関わってくるのかをご紹介したいと思います。 まず、1つ目は、箱瀬淳一や長瀬横笛と行った有名作家による作品です。箱瀬淳一という方は、あの有名なファッションブランドCHANELの社長自らが足を箱瀬さんの元へ足を運び、その蒔絵をご覧になったと言われるくらい見事な蒔絵を作り出す超有名作家です。長瀬横笛という方は、江戸時代後期に活躍した有名な蒔絵師で「京漆器の意匠の元」と業界では呼ばれています。得意としていたデザインは「南天・薄・小菊・萩・撫子・野菊・躑躅・捻梅・羊歯・紅葉」と数多くあり、そのどれもがとても細かく描かれており特に紅葉と捻梅に至っては、器全体の半分に散るように描かれており、かなりのデザインセンスをお持ちだったと言われています。 2つ目は、蒔絵や沈金が装飾されているものです。蒔絵や沈金は査定ポイントの1つ目でも記載した通り蒔絵や沈金はとても高度な技術を要するため、高額買取になる可能性が高いです。 3つ目は、椀などの複数で1セットになっているものは数が多くかつ、全て揃っていればより高額買取になります。なかなか複数所有している方は少なく、10客などすべてが揃っている場合は高額買取を確実と言っていいほど期待してもいいぐらいでしょう。 4つ目は、作者・生産地などがわかっているものです。作者や生産地が特定できると、その時代にどのくらいの数が出回っていたのかなど判明することができるためです。また、作者名が記載されているということは、有名な作家の方が作成した可能性が高くなり買取金額が高くなりやすいです。また、人間国宝の方の作品であればさらに買取金額が大幅に上がることは間違いないでしょう。 5つ目は、漆器自体に汚れや傷、劣化などがないことです。どんな商品の買取でも、商品自体の状態が悪ければ買取金額は下がってしまいます。特に古い漆器のものとなると保存方法が重要になりますので、丁寧に保存されていた方は買取金額に期待していてもいいでしょう。 最後は、箱や説明文などの付属品と共に残っているかです。昔のものとなると説明文などは存在していませんが、その分箱(入れ物)があるとないとでは金額が大きく変わります。骨董屋さんなどで箱がない状態で購入した方は、布で何重にもくるんでできる限り空気との接触を避け酸化しないようにすることをおすすめします。 以上の6つが、輪島塗の買取の際に高額査定になるポイントです。 輪島塗の漆器をお持ちの方は、一度作品の状態を確認してみても良いかもしれませんね。もしかしたら、超高額で買取りしてくれるほどの良い状態かもしれません。
実際に輪島塗を買取してもらった方のお声を聞いてみましょう。 ”70代の男性です。60代の頃に会社を定年退職し、独身だったため骨董品店で食器などをコレクションとして集めることが趣味でした。その数は、全て数えておりませんが30個以上の食器は少なくともありました。しかし、70歳を過ぎてから昔のように長時間歩くことが辛く今は全く骨董品店に足を運ぶことがなくなりました。そこから、食器に対する愛情も減ってきたので、いっその事まとめて売ってしまおうと思いました。しかし、売るにもどこで食器の買取をしてくれるのかもわからず、そして、足も悪かったため自分でお店に持って行くこともできませんでした。しかし、食器に関する知識を持った方にしっかりと鑑定してほしいと思い、インターネットで検索したところ自宅まで買取に来てくれる出張買取というサービスがありました。どのくらいの金額で買取ってくれるのか多少の不安はありましたが、足が悪いので出張買取が今の私にはぴったりな買取方法でした。そして早速、電話をし予定していた日に男性の方が来てくださいました。男性の方はとても丁寧で、足が悪い私のことを見て2階から食器を運ぶのを手伝ってくださいました。そして、一つ一つ丁寧に鑑定して頂き、査定が終了し男性の方から「合計で32点、食器がありまして、その中でも輪島塗という有名な漆器があり状態もよく、箱はありませんでしたが漆器の裏に作者の方の名前が記載されていたので特定することはできました。合計金額が26万円です。」と言われ、私は驚きました。実際、骨董品収集が趣味ではありましたが、作家や時代などにもそこまで詳しくなく、綺麗な食器を集めるのが好きだったため、たまたま輪島塗という有名な漆器が混ざっていたことで買取金額が大幅に上がったそうです。私は、何も迷うことなく、そのまま査定してもらった食器を全て買取してもらい、現金に換えてもらいました。最後まで丁寧に挨拶してくださり男性の方は帰っていきました。私は足が悪かったので出張買取というとても便利なサービスを利用することができて、また査定も知識を持った方が丁寧に査定してくださったので、輪島塗という漆器があることもちゃんとお伝えくださいました。この度は、買取して頂きありがとうございました。” 輪島塗は有名だからこそ、偽物も多く出回っているため買取してもらう際に過度に期待していますと偽物と判断できた瞬間に価値は普通の食器と変わらないぐらいの価値と思っていた方がいいでしょう。 またこのように、自分では判断できずなんの漆器かわからない場合でも、専門の知識を持った鑑定士が詳しく作品を査定してくれるため、箱がなくとも有名作家によって作られた輪島塗だったことわかりました。
食器買取の専門のお店であれば、知識を持った鑑定士の方が丁寧に査定し、また食器買取の専門店は独自の販売ルートを持っているため、買取金額がリサイクルショップや質屋に比べ高額になることがかなり多いです。 他にも、自宅まで取りに来てくれてそのまま買取してくれる出張買取もおすすめです。自分が持っている食器がどのくらいの価値があるのかわからない方は、査定だけでも無料でしてくれるので一度無料査定を申し込んでみても良いかもしれませんね。自宅に来てもらうのが、厳しい方は宅配買取という買取方法があり、専用の箱を送り返すだけで査定をしてくれるので手間もほとんどかかりません。 あなたも自宅にある食器が、もしかしたら有名な食器かもしれませんよ。